どうも。くらげクラゲと書いてミヅキと読む海月ひなたです。
今回は音楽療法をもう少し掘り下げてみようと思います。
どうやら音楽療法には「受動的なもの」と「能動的なもの」があるらしいのです。
この2つの違いは何か?メリットとデメリットはあるかなど調査して見たいと思います。
音楽療法についての記事はこちらから。
介護・医療の現場で活躍が期待される?音楽療法って結局なんだ?
1)能動的音楽療法とは?

ときに活動的音楽療法と呼ばれる能動的音楽療法。
音楽療法士のもと、積極的に「音楽を聴く以外の動作」を組み合わせて行うものを能動的音楽療法と言います。
たとえば…
・合唱などで歌を歌うこと
・ハンドベルや打楽器などの楽器を使って演奏すること。
・音楽に合わせて動きを取り入れること。
・即興の音楽演奏。
これらは能動的音楽療法になります。
介護施設やデイサービスなどで行われているレクリエーションは能動的音楽療法にならって行われていると考えてよいでしょう。
能動的音楽療法のメリットは?
積極的に音楽を取り入れるため、受動的音楽療法に比べて音楽療法のチカラが発揮されやすい点がポイントではないでしょうか。

受け身よりも積極的に何かを行う方が、いいに決まってる!仕事と同じだよね…。
また、能動的音楽療法は集団で行われることも多いため、音楽療法を通じてコミュニケーションが取れるという点も大きな特徴です。
特に高齢の方においては、社会との繋がりが薄くなりがちです。どのように人と接すれば良いのか戸惑うこともあるでしょう。
そんな時に音楽療法によって、コミュニケーションが生まれる可能性もあります。
能動的音楽療法のデメリットは?
能動的音楽療法のデメリットについて考えてみました。
これは特に集団で行う場合に起きる問題だと思いますが、音楽療法で取り入れられている音が全ての人にとって良い音とは限らないということです。
好みの問題もあれば、耳が抱える個人個人の特徴によるものもあるかと思います。
ある一定の高さになると耳がキンキンしてしまう、嫌な思い出を思い出してしまう、などです。
しかし積極的に音楽療法を利用したいという気持ちがあるのであれば、音楽療法士と相談して、その人に合った音楽療法を見つけられたら良いなと感じました。
2)受動的音楽療法とは?


ときに受容的音楽療法と呼ばれる受動的音楽療法。
音楽療法士のもと、その人の目的にあった音楽や演奏を「聴く」ことが中心となっているものを受動的音楽療法と呼びます。
大きな目的として、「音楽を通じて感情に訴えかける」という目的があります。
受動的音楽療法には
・音楽心理療法…リラックスを目的としている。
・調整的音楽療法…音楽を聴くことで自分自身を調整することを目的としている。
・嗜好拡大法…神経症の人が好きな音楽の範囲を広げることで不安を解消する。
などがあります。これらは、
・懐かしい音楽を聴く
・若い頃に好きだった音楽を聴く
という方法で行われます。
受動的音楽療法のメリットは?
「聴く」ことを重点的に行うため、その音楽は必ず対象者にあった音楽である必要があります。
何もしなくても音楽を聴くだけでリラックスできたり、自分の気持ちを調整したりできるので、体が不自由な方や高齢の方にもぴったりです。
これらを効果的に行うためにも、医療や音楽療法士が連携し、さらには対象者とコミュニケーションをとる必要があります。
どんな音楽が合うのか、それは時に好きな音楽とは異なる場合もあるでしょう。
過去のデータや経験から、音楽療法士が適切に音楽を選ぶ必要があります。
受動的音楽療法のデメリットは?
では、受動的音楽療法のデメリットとはなんでしょうか?これは能動的音楽療法のデメリットでも話した内容と重なりますが、適切な音楽選びが難しいということが挙げられると思います。



私は黒板消しで黒板を消す音が実は苦手なのです。他の人はそんなことないんだって。
能動的音楽療法に関しては、音楽を活用して何かを取り入れるという意味合いが強いように感じています。私の中では音楽が主役ではないイメージです。
しかし受動的音楽療法に関しては、主役は音楽です。
対象者となる人の過去もあります。それは音楽療法士が持っているデータだけではわからないことでしょう。
そのためにも、対象者とのコミュニケーションをしっかりととることが重要だと感じています。
大切なのは、対象者に対して適切に音楽を提供すること


能動的音楽療法と受動的音楽療法は、様々な議論がなされているようです。
受動的音楽療法であっても「精神的には能動的じゃないか!だから能動的音楽療法だ!」という意見や「即興の音楽演奏は全く能動的じゃないじゃないか!」という意見も…。



個人的には能動的か受動的かという議論は無駄な気がするんですけどね。
心地よいと感じる音と、嫌だなと感じる音は人によってそれぞれです。
以前ジャズフェスに遊びに行った気に、「うぉぉぉ!かっこいい!」と思ったバンドがいたんです。でも隣の人が「ちょっとうるさい」と言っていたんです。
音楽にも好みがあるように音にも好みがあります。
対象者にかんして適切な音楽の提供が音楽療法を有意義なものにする鍵となります。
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