東京大学医学部付属病院にて認知症のセミナーへ参加してきました【その1】

ソニフルの商品は、現在高齢の方や障害をお持ちの方に向けた音楽療法やレクリエーション専用の楽器を販売開発する会社ですが、認知症と音楽療法、果たして何かつながりがあるのでしょうか?ひよっこ音楽療法ライターのワタシには全くわかりません(笑)。

音楽療法というと、脳をリラックスさせることで他の体にも何か良い作用をもたらすのではないか?というざっくりとしたイメージです。そこで気になるのは認知症だと思います。認知症は脳の病気なので、音楽療法が何か良い作用を生み出しそうな気がします!

しかし!認知症ってなんだろう!?ということで、数ヶ月前に、代表に誘われてセミナーへ行ってきたんですね。その時の様子をお伝えしたいと思います!

下記の内容のセミナーへ足を運んできました!
—————————————-
2016年度 高齢者教室2017年02月01日
東大病院入院病棟A 15階大会議室にて
「認知症の初期症状と予防法」
東京大学医学部付属病院 老年病科 石井 伸弥先生
—————————————-

本日はソニフル代表と一緒に、認知症に関するセミナーへ行ってきました。少しでも東大頭脳の恩恵にあやかろうと、東大の学食で昼食をとりセミナーへ参加。通常時より5%はセミナーの理解度が深まったように思います(笑)。

会場へ入ると、自ら学びに来てる高齢者の方が多くいらっしゃりとてもびっくりしました。何歳になっても学ぼうとする姿勢や、将来自分に関わるかもしれない、もしくは大事な人の病気についてしっかりと学んでおきたいという前向きな姿勢はが雰囲気から感じられました。私もしっかり学ばなければと気が引き締まります!

そして、そんな高齢者の方にも分かりやすくセミナーを進めていらっしゃったのが石井先生でした。時折笑いも交えて、硬い内容にもかかわらず和やかに優しい雰囲気漂うセミナーに、高齢の方も引き込まれていたご様子です。

認知症と音楽療法って繋がるのかなぁ?なんてぼんやり思っていたのですが、認知症の予防に関する部分において、音楽療法は深く関われるのではないだろうか?と感じました。

認知症の患者数は年々増え続けているそうで、その患者数は医療関係の方が予想をしていた人数の倍の方が認知症となっているようです。2013年に発表された厚生労働省の研究班の推定値は、認知症患者数と正常と認知症の中間である軽度認知障害と合わせると、なんと1000万人近くいるということで医療業界に衝撃を与えました。

75歳以上では5人に1人が認知症といわれていおり、85歳以上では3人に1人が認知症となっているそうです。つまり、75歳の時点で「私は大丈夫!」と思っていても、10年後には認知症になっている可能性があるという事なんです!

しかし、認知症に予防薬はありません。認知症の予防は適度な運動とバランスのとれた食事が大切とのことです。なんとも曖昧な表現です。「痩せるには、適度な運動とバランスのとれた食事が大切です!」なんて言ってるダイエットの先生くらい曖昧です。「そんな事は分かっているんだよ!」と思わず突っ込みたくなるアレです。

ところが、運動と食事以外でも認知症予防に効果が見込めるものがあります。それは「趣味」です。趣味と認知症は、どうやら深い関係があるそうなのです。

石井先生が用意してくださった資料の中に、趣味と認知症の関係についてのグラフが出てきました。認知症に1番効果的な趣味は、ダンスだそうです。音楽に合わせて体を動かすことでストレスも解消しそうなのでなんだか納得です。

ダンスと同じくらい効果があるのが囲碁のような盤を使うゲームだそうです。囲碁や将棋のプロ棋士ともなれば、1局で2キロから3キロも体重が減るくらい脳がカロリーを消費するそうです。それだけ脳を使っていれば認知症も予防できそうですよね。

その次に効果的なのが、「楽器の演奏」だそうです。きました。これです。

一般的に「音楽はリラックス効果がある」と言われていますが、認知症の予防にも効果が見込めると東大の先生がおっしゃっていたので驚きました。実証レベルかどうかはわかりませんが、何かしら統計をとったデータだと思うのでかなり信憑性が高いと思います。

また、少し前に流行っていた脳トレですが、これは認知症の予防にはあまり効果が期待できないというデータがあるそうです!なんと!驚きのデータです。物忘れ防止や認知症の予防のため頑張って脳トレをおこなっている方…がっかりな情報でごめんなさい。

丸山先生のお話を聞いていると、認知症予防のための趣味というのは、認知症を予防するために無理してやるものではなく、楽しんで継続できる趣味が結果的に認知症の予防になる、という印象を受けました。

そんな中、先生が紹介していたのが認知症予防運動の「コグニサイズ」です。
https://www.ncgg.go.jp/ncgg-overview/pamphlet/p-koguni.html

認知症の予防効果が高いと言われているダンスと楽しい音楽で、頭脳も鍛えながら楽しくできる運動となっています。

神奈川県の公式チャンネルで認知症予防のコグニステップの動画が見れます。ゆるキャラの「かながわキンタロウくん」の軽やかなステップが魅力的な動画となっています。

いつかソニフルの楽器と融合させてみたいものです(笑)。

最後に、趣味をほとんどしない方ほど、認知症になりやすいというデータも出ています。自分で楽しむ事や、人と楽しい時間を共有し、人生を自ら楽しむ事が認知症の予防となるようですね。年を重ねる事に「面倒くさい」なんて思ってしまう場面も多いかと思いますが、自分の人生の最後の最後まで楽しんで生き切る!ということが認知症になりにくくする秘訣のようです。

その中の一つに音楽も入っていた事は、改めて音楽の力はすごいなぁと感じました。そして音楽療法に関して勉強する事もたくさんあるなぁと感じている今日この頃です。

Hinataプロフィール写真

この記事を書いた人:海月ひなた

ミヅキヒナタと読む。ひよっこ音楽療法ライター。ひよっこなので、実績はまだ何もない。実はこのサイトを作成している人でもある。好きな食べ物は苺大福と納豆。小学校の時の得意教科は音楽ということで、今後に期待。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA